Dentalism39号
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29 Dentalism 39 MAY 2020FLEXIONは、ドイツ最高級のアポクロマティックレンズに加え反射防止コーティングでより鮮明で明るい。FLEXIONは、業界で唯一ライトの進入角度2°を実現。赤:5度、緑:2度、青:0度。マイクロ後方部にカメラを取り付けられることでカウンターバランスとなり操作性が変わらない。またカメラが後方にあることでアシスタントの視界を邪魔しない。手元で幅広いフォーカス調整が可能。FLEXIONのBasic Plusに加え、今年5月に蛍光モードなど革新的な機能を搭載した上位機種「TWIN」がデビュー。360°全方向にスムーズな可動を可能にするボールジョイント。 従来のマイクロは、前後左右の2方向の可動と限定的。通常オプションのローテーションリングを加えることで双眼部を水平に保ちながら2方向にマイクロを操作し被写体を捉えることができる。 アーム可動部にボールジョイントを採用し、360°全方向にカメラ部を自由自在に操作できる機種が登場。可動域が広いことでミラーテクニックを必要とする領域を軽減し、直視領域が広がることは大きな利点だ。 多くのマイクロメーカーはアポクロマティックレンズを採用している。アポクロマティックレンズは、凸、凹、凸の3つのレンズを組み合わせることで光の3原色とレンズ屈折による焦点のズレ、色のにじみや像の歪みを全て補正。しかしながら採用しているレンズの質、機構技術、反射防止コーティングの有無など同じ仕組みのレンズでも実際の画像、明るさはメーカーで異なる。 レンズと光軸が同軸でないと被写体に影ができる。特に根管治療において影は致命的で根管内の深部まで確認ができない。厳密には100%同軸照明(レンズと光の進入角度がゼロ度)を実現しているメーカーはなく、レンズと光軸には5度の角度がある。FLEXIONは、光の進入角度を5度から2度に革新した唯一のメーカーで、特に歯内療法で威力を発揮する。 手元のつまみでフォーカスを簡単に調整できるバリオフォーカスを採用するメーカーが増え、診療中の操作性が格段に上がった。フォーカス幅は、メーカーにより異なるが微調整から最大240㎜まで存在。被写界深度は、フォーカス調整なしでピントが合う領域の幅を示す、被写界深度がある程度深い方がピント調整の頻度が省け診療中のストレスも軽減できる。 マイクロにカメラを取り付ける先生が増えている。拡大診療のメリットを的確に患者に伝えより良いサービスを提供するためで、マイクロにもプレゼンテーション的要素が求められる時代になった。通常、カメラは双眼部の横に装着する仕組みになっており、カメラを取り付けた途端、マイクロの重量バランスが崩れ操作性が途端に悪くなる。その欠点を払拭する革新的な機構を採用したのがFLEXIONである。カメラをマイクロ後方に取り付けることでバランスを崩すことなく高い操作性の保持を可能にした。 最近、Fluorescence mode(蛍光モード)が搭載されたマイクロが登場。マイクロの拡大視野下でう蝕・歯石・歯垢が付着している箇所が赤色、正常部位は緑色に発光する。また蛍光モードでは、天然歯とコンポジットレジンの境界線を識別することも容易。従来、オレンジフィルター(充填効果防止フィルター)は、視野がオレンジ色になり歯組織の識別が困難だったが、自然色の充填効果防止フィルターや偏光フィルターを搭載し歯表面の反射防止、歯の色調を正確に確認できるモードなど次世代のマイクロが登場している。カメラ取付機能フォーカス域と被写界深度同軸照明システム対物レンズ操作性最新のマイクロスコープマイクロスコープ選ぶ上で重要な要素モデル:ドイツ製マイクロ FLEXION避けてはとおれないデジタル診療の基本ガイド

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