Dentalism39号
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27 Dentalism 39 MAY 2020避けてはとおれないデジタル診療の基本ガイドCTを導入したきっかけとVatech社製を選んだポイントは? 実は、すでに導入する機種は決まっていました。最終的にVatechに決めた理由は、撮影範囲と価格のバランスです。上顎洞と下顎を同時に撮影したい場合、FOVサイズ(撮影範囲)は9㎝必要、両顎の水平埋伏智歯を1回で撮影したい場合10㎝の広さが必要です。その条件を満たす機種を選ぶと本体価格が上がる。某メーカーは撮影範囲が足りない場合は、2回撮影すれば良いとしていますが、そうすると患者の被ばく量が増えて負担になります。各機種の特徴を比較して慎重に検討した結果、一番満足できたのがVatech社のCT(φ12㎝x高さ9㎝)でした。他メーカーと違い10年先の保守費用まで明確で安心できたことも決め手です。導入後のメリットは? 左側の下顎が腫れたと来院された患者がいました。根管治療済みの下顎5番に根尖病巣の広がりがパノラマ画像で確認できたため、CTで精査。病巣が下歯槽管まで広がっていました。画像を見せることで抜歯の説明が簡単で、同時にインプラント埋入の提案もできました。CTを導入してから説明の幅も広がり、患者からの信用度がグッと増したと感じています。これから導入する先生へ 使用頻度と月々の返済バランスが重要です。CTを無理に撮影しなくてもパノラマ撮影で費用対効果が十分発揮されることを基準にしました。Vatech社製のCTは費用対効果、性能的基準を満たしてくれ、またデザイン性も高く導入して良かったです。「このレントゲンは革新的ですね」と患者にも驚かれ、充実した診療につながっています。医療法人光風会 平賀歯科医院 平賀敏人 院長 (CT機種:Vatech Pax-I 3DSmart)抜歯予定の下顎5番の骨状態を確認、そのままインプラントのシミュレーションが行える。CTで石膏モデルをスキャン(Vatech社)CTユーザーインタビュー「CTからデジタルデンティストリーへ」 インプラント治療時には、CTデータとともに口腔内スキャナーで採得した印象データ、または石膏モデルをスキャンした歯列データを使えば、安全で正確な手術を支援するサージカルガイドの作成が可能。また3Dプリンターが院内にあればサージカルガイドのプリントまで行うことができる。縟下顎管との位置関係を3次元的に把握できる。縉360度から根尖病変の広がりを精査できる。

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