Dentalism39号
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Dentalism 39 MAY 2020 26歯科用CTのメリットと導入医院の声歯科診療において診断の確実性アップにつながるCT活用のメリットや、実際に導入している歯科医院の声を紹介。縡顎関節分析縒気道分析縱欠損部の骨質評価、距離計測から即座にインプラントの埋入計画が可能。歯科用3次元エックス線断層撮影・撮影料600点・診断料450・デジタル加算120点合計:1170点 主にインプラント、歯周病治療、智歯(親知らず)の抜歯、歯内療法などで用いられることが多いが、最近では顎関節、気道分析、歯列矯正など活用の幅が広がっている。 インプラントを埋入する骨の形態、下顎管の位置、上顎洞の形態、骨質や厚みなどを術前に把握し、シミュレーションすることでより安全な手術につながる。また、術後の経過観察も容易だ。 歯周囲の骨(歯槽骨)の状態が立体的に把握できるため、歯周病の進行度を正確に診断、治療後の回復状況も確認できる。歯周病による骨の下がり具合を3D画像で患者に見せることも可能。 埋伏智歯が下顎管に接近している場合、抜歯した際に神経麻痺や大出血のリスクが大きい。従来のパノラマでは把握できない下顎管との立体的な位置関係が正確に把握できることにより、抜歯の安全性が上がり、医師の精神的負担の軽減にもつながる。 前回は、パノラマ併用歯科用CTが誕生した背景や機能、特徴を挙げ、デジタル診療の一端に触れた。それらを踏まえ、今号では幅広い領域で診断の確実性アップにつながるCT導入のメリット、実際に活用している医院の声を紹介する。CT画像を実際に患者に見せることで、難症例であっても患者説明を容易にし信頼度の向上につながることが実感していただけるだろう。(協力:Vatech製CTユーザー) 人によって形態や数が異なる根管も立体的に確認できるため、根尖病変の広がりや感染源を特定しやすく、治療後の経過観察も可能。 従来のレントゲンやパノラマ撮影で診断が難しい場合などに保険が適用されるため、患者は3割負担で確実性がより高い診断を受けられる。また歯科医院にとっては、マイクロスコープとの併用で保険点数の加算対象になる。顎関節・気道分析 縡 縒歯内療法 縉智歯の抜歯 縟保険適用歯周病治療インプラント治療 縱歯科用CTのメリット

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