Dentalism38号
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――植田先生と言えば、摂食・嚥下リハビリテーションのパイオニア的存在ですが、摂食機能療法に取り組んだきっかけは何だったのですか?植田 ちょうど30年前になるでしょうか、1990年に東京都墨田区に都市型発のリハビリテーション専門病院という触れ込みで東京都リハビリテーション病院が完成したのです。当時、私は30歳ぐらいで、日本大学で補綴を専門にしていたのですが、恩師である大竹邦明先生が東京都リハビリテーション病院に歯科診療室を誘致したという関係で私に白羽の矢が立ち、大竹先生の勧めもあり派遣されることになったのです。――30年も前ですと、リハビリテーション病院自体が珍しかったのではないですか?植田 そうですね。今でこそリハビリ専門病院はどこにでもありますが、おっしゃる通り当時は全国的にも珍しく、しかも東京都に出来るのは初めてでした。ある意味、今後の日本のリハビリテーション医療が成功するかどうかを占う存在だったと思います。――それまで専門にされていた補綴とはまるで畑違いのリハビリテーション専門病院に行ってみてどうでした?植田 当時、我々歯科医師が患者さんだと言っていたのは、診療室まで自分の足で歩いてきてお話も出来る、いわゆる健康な人だったのですが、東京都リハビリテーショDentalism 38 MARCH 20206取材・文/長田英一 撮影/中島繁樹高齢化社会における摂食機能療法の重要性。口から食べる、摂食嚥下リハビリの現状とは!?約30年前、摂食機能療法という言葉が一般的でない時代から、摂食・嚥下リハビリテーションを行ってきた植田耕一郎先生。高齢化社会において摂食機能療法が必要なことは明らかだが、なかなか広まっていかないのも現状だ。現場を知る植田先生にその重要性について伺った。Special Interviewスペシャルインタビュー日本大学歯学部摂食機能療法学講座 教授植田 耕一郎Kouichirou UedaProle 植田耕一郎(うえだ・こういちろう)1983年、日本大学歯学部卒業。1987年、日本大学大学院歯学研究科修了。1990年、東京都リハビリテーション病院 医員。1999年、新潟大学歯学部加齢歯科学講座 助教授。2004年、日本大学歯学部摂食機能療法学講座 教授。日本大学歯学部 副院長。日本摂食嚥下リハビリテーション学会 理事長。

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