Dentalism38号
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入れ歯にならない自分の歯で食べられる認知症になりにくくなる全身の健康維持に役立つ血管新生因子神経栄養因子放出3在来の幹細胞遊走4歯髄・象牙質再生523Dentalism 38 MARCH 2020したいという想いがありますので、出来るだけインプラントと同価格帯にしていければと、現在コストダウンに一生懸命取り組んでいるところです。――厚生労働省の認可が下りれば、臨床を開始できるというお話ですが。菊地 再生医療を行うには国の厳重な審査を通過する必要がありますので、現在準備中です。認可が下りましたら、まずは、近隣の歯科医院から患者さんをご紹介していただき、ここ『国際くらしの医療館・神戸』内にあります再生(RD)歯科クリニックにて治療を行っていきたいと思っています。将来的には多くの歯科医院様で歯髄再生治療が出来ればと考えています。 また、最近は、インターネットで当社のことを知っていただく機会が増えたのか、一般の方からのお問い合わせも多くなってきています。「神経を抜かなくてはいけない歯があるのですが、将来ずっと自分の歯で食べたいのでなんとかなりませんか?」、「子供の歯がぐらついていて抜けそうなのですが、預けることは出来ますか?」といった内容です。若い方が多いのかなと思っておりましたが、60歳を過ぎられた方が自分のために歯髄幹細胞を保管しておきたいというお問い合わせも入っています。――一般の方の歯に対する意識も変わってきている感じがありますね。特に、これからの時代は自分の歯を健康な状態で保ちたいという高齢者が多くなってくるのではないでしょうか。菊地 そうですね。平均年齢が80歳を超えて、人生100年時代が現実になってきています。より長く「自分の歯で食べることができて、健康を維持する」ために歯髄再生治療で貢献していきたいと思っています。2020年度内に、歯愛メディカルさんと一緒に、セミナーを開催していくことを予定しています。多くの歯科医院様にこの歯髄再生治療を知っていただけるとありがたいです。血管や神経が伸びるとともに、遊走してきた細胞が歯髄固有の細胞に分化して歯髄が再生される。分泌因子とG-CSFの相加作用で、歯の周囲組織から幹細胞が根管内に遊走してくる。移植細胞が根管内にとどまり、血管新生因子、神経栄養分子を分泌する。臨床はもちろん、研修会にも使える再生(RD)歯科クリニック。

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