Dentalism37号
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――歯周病を専門にしようと思われたきっかけは?和泉 東京医科歯科大学の大学院に進む際に、歯周病科に硬式テニス部の先輩がいたので、それでということで特に興味があってというわけではないのが本当のところです。当時は、う蝕の方が注目されていて、歯周病に関してはそれほど注目されていませんでしたし、罹患している人の数も正確にわかっていない時代でした。――わずか約40年前ですが、そういう時代だったのですね。大学院ではどのようなことを学ばれていたのですか?和泉 歯周病はどういうメカニズムで発症して進行していくかを研究していました。細菌に感染して炎症が起きたときに体を守るべき白血球がどういう酵素を出して逆に歯周組織を破壊するのかというようなことです。――最初は歯周病に注目されていたわけではないということですが、日本における歯周病研究の第一人者と呼ばれるまでになられました。和泉 歯周病研究の流れに任せていた結果という感じでしょうか。流れに逆らうとダメでしょうし、また早く流れろと言っても流れませんし。流れに乗らせていただいたということです。それぞれのステージでお世話になったり、ご協力していただいた方々のおかげでもあります。――これまで様々な研究をされて Dentalism 37 WINTER 2019 12取材・文/長田英一 撮影/コマーシャル・キューブ歯周病研究のパイオニアが挑む新たなステージ。周術期の口腔ケア、全身疾患との関連とは!?日本における歯周病研究の第一人者と呼ばれる和泉雄一先生。豊富な研究実績もさることながら、業界の中心的な役割を担ってきた。その和泉先生が福島県郡山市にある総合南東北病院にて新たな挑戦を始めている。周術期の口腔ケア、高齢化社会での歯科界の役割について伺った。Special Interviewスペシャルインタビュー総合南東北病院 オーラルケア・ぺリオセンター センター長和泉 雄一Yuichi IzumiProle 和泉雄一(いずみ・ゆういち)1979年、東京医科歯科大学歯学部卒業。1983年、同大学大学院歯学研究科修了。歯周病が全身に及ぼす影響が十分解明されていなかった頃から、糖尿病や早産による低体重児出産との関連など様々なアプローチで研究に取り組んできた。2015年4月から2年間、日本歯周病学会の理事長も務める。

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