Dentalism36号
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歯科治療で撤去された貴金属の寄付を財源に「子どもたちの夢」を応援する活動を続けて四半世紀の歴史をもつ「夢みるこどもキャンペーン」。8月初め、クマゼミの大合唱に包まれた猛暑の福岡で、節目となる第25回イベントが開催されました。今年はこれまでになく多くの歯医者さんが参加しました。それには特別の理由がありました。今年2月、福岡市で開業する歯科医師の岡部知ともたけ剛先生が夢みるこども基金の理事長に就任したからです。その人望、繋がりで歯科界に支援の輪が広がりました。岡部先生は、実は「日本で一番強い歯医者さん」なのです。中国武術の達人でこれまでに150戦以上戦い、台湾で行なわれた素手の大会で日本人初のチャンピオンに輝きました。おかべ歯科医院には武道の後進を指導する「知剛塾」が併設されています。武道家佐藤嘉道さんは『心に響く言の葉』で「日本一強い歯医者さん」と讃えています。1956年生まれ。日本歯科放射線学会専門医で、保険診療をメインに滅菌消毒を徹底し無痛治療やメタルフリー、障がい者治療も熱心に進めています。キャンペーンには第1回から参加している熱烈な応援団です。今回のプログラムで、子ども達は「夢」に描いた本格的な博多・長浜ラーメン作りに挑戦。ステージでは基金が寄付をしている盲導犬の訓練風景や手話ダンス、地元黒田藩に伝わる柳生新影流の真剣による演舞など多彩な演目で会場を沸かせました。プログラムの最後に、岡部先生は、もう一つの特技であるオペラの歌曲を披露しました。タキシードに身を包み、鍛え上げた張りのある声でオペラ「アルルの女」の楽曲などアンコールを含めて5曲を熱唱し、会場を魅了しました。岡部先生は、全身全霊からの子ども達への愛と情熱をこめて、歯科も武道もオペラも、生きること全てにおいて、夢をもって全力で挑戦することのたいせつさを伝えたのです。「最強の歯医者さん」オペラを唄う文・菊池恩恵http://www.dentalism.jp■菊池恩恵(きくち・めぐみ)1953年岩手県出身。歯科医院の経営を支援する株式会社コムネット代表。http://comnt.co.jp/日本における口臭の第一人者である本田俊一先生。最初から口臭治療を専門にする考えはなく、患者さんの悩みに真摯に向き合うことで口臭治療の道を切り拓いたそうです。本田院長曰く、「古代から口臭治療のニーズは絶えずあり、これからもそのニーズは増え続ける」とのこと。歯科業界としては、対応できる歯科医師の育成が課題になってくると思います。高齢化社会における歯科の役割はこれまでと違ってくることは間違いないと思います。そんな中で菊谷先生は、「昨年4月に保険導入された口腔機能低下症が、歯科界が地域包括ケアシステムに参画できる武器であり、チャンスになる」と熱く語っておられました。バックナンバーの配布は行っておりませんが、ホームページ(http://www.dentalism.jp/)上でデジタルブックをアップしております。そちらで内容をご確認くださいますようお願い申し上げます。会場には多くの歯科医師が参加した夢みるこどもイベント会場にて熱唱する岡部先生

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