Dentalism34号
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CS3600の臨床応用ラボとの連携で精度向上、工程簡素化、コストダウンを実現 著者(熊本県『ありよし歯科医院』有吉洋院長)は2015年7月より口腔内スキャナCS3500(旧機種)を、翌2016年12月よりCS3600(現行機種)を導入。それ以降、自院における自由診療補綴作製のほとんどを印象材や石膏模型を用いることなく、デジタルベースでの外注ラボとの連携を実現している。導入当初より院内に高額CAD/CAMシステムを導入せず、適切なアウトソーシング環境を実現することで臨床上多くのベネフィットを得ることができたので、症例を通じて提示する。なお、紙面の都合上各症例の詳細については省略させていただく。■症例1:52歳女性 初診:2014年 2月  主訴:歯茎が腫れた (図1)アンレーはプラスティックパッケージに梱包され、中営業3日程度で当院へ納品される。(図5) 咬合面形態、カントゥアー等はプロビジョナルのデータを精密にデ イニシャルプレパレーションと矯正治療後15、16、17、25、26、27、36、46、47にプロビジョナルにて咬合の安定を図る(図2)。 CS3600にてプロビジョナル・レストレーション(図2)と15、16、17支台歯(図3)をスキャンニング(図4)し、STLデータに変換後、シェードや技工指示書と共にインターネット回線を用いて株式会社愛歯(熊本県菊陽町)に伝送する。(図5) 送信完了とほぼ同時にデータは株式会社愛歯にてダウンロードされ、CAD/CAM専任技工士により専用CADソフト上でデザインされ、愛歯の有する最先端CAMシステムを使って複数歯が同時に作製が行われる。(図5) ステイン処理されたジルコニア・『ありよし歯科医院』 院長有吉 洋1980年 福岡歯科大学卒業1985年 ありよし歯科医院(熊本市)開業1997-2000年 熊本市歯科医師会学術担当理事2002-2011年 KOCセミナー主宰2007年 スタディーグループ AOG主宰元日本顎咬合学会指導医XiVeインプラント(Dentsply)公認インストラクタージタルコピーして作製されるため、セット時の調整はわずかなものとなる。 補綴終了後の口腔内写真(図6)、15、16、17レントゲン(図7)歯科医師が語る図1b図4図1a図3図2b図6b図7図5a図5b図5c図5d図2a図6aDentalism 34 SPRING 201926口腔スキャナ

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