Dentalism34号
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23Dentalism 34 SPRING 2019けるし、活性化することもできます。普通の人たちがもっと気軽に歯医者さんに通っていただけるようにしたいですね。伝多朗 人生100年時代。食べる、眠る、話す、運動するといった、生きる上で大切なことに歯科は大きく関係しています。風向きも変わってきていますね。小山 歯科に近いメーカーの人たちのコマーシャルも自社製品をダイレクトにPRするのではなく、噛むことの大切さや、健康のために歯磨きをすること、歯医者さんに行こうというメッセージを届けてくださっています。 日歯の堀憲郎会長は、様々な対談やインタビューで歯科医療の原点として「公衆衛生に寄与する」という歯科医師法第一条の重要性について強調されていますが、私もその原点に立ち返って広報改革を推進していきたいと思います。 自院でも歯科医師会でも、課題に直面すれば即座に動き、周囲を巻き込みながら改革を進める小山先生の姿は、幕末期、日本の未来のために山口から世界へ出て、時代を動かした「長州五傑」を彷彿とさせるものがありました。こやま歯科医院院長山口県歯科医師会会長小山茂幸(こやま・しげゆき)1960年山口県出身。広島大学歯学部卒業。同大学医局に勤務した後、1991年に山口県にこやま歯科医院(山口県周南市上御弓丁4181)を開業。2003年より公益社団法人山口県歯科医師会理事を務め、2015年に山口県歯科医師会会長に就任(現在2期目)。2016年公益社団法人日本歯科医師会常務理事に就任。報の手段や方法も変えていかなければならないと感じています。伝多朗 新しい試みとして、動画を作られたそうですね。小山 「いい歯は毎日を元気に」というプロジェクトで、国民向けの動画を作りました。これによりSNSやデジタルサイネージでの発信も可能となります。情報の内容や届ける対象によって、選択するメディアも変わってきます。これまでの単発の取り組みの枠を飛び越えて継続性と広がりを追求しています。伝多朗 課題意識や改革精神がとても旺盛ですが、どんなことがきっかけだったのでしょうか。小山 山口県歯科医師会では長く社会保険を担当し、日歯でも元々は広報担当ではありませんでした。しかし、情報はあるのに発信が弱いと感じていました。 例えば、日本には100万人~200万人の肝炎患者がいると言われていますが、肝臓疾患を研究している長尾由実子先生などは、口腔病変と肝疾患との関連において、歯科医師にはゲートキーパーとしての役割が期待できることを指摘されています。歯周病と糖尿病の関連についてもしかりです。歯科はもっと誇りを持ってやっていシェフおすすめディナーコースでは、メインディッシュは、牛すね肉の煮込みや、国産牛フィレ肉のステーキのほか、中村屋の看板メニューである純印度式カリーなどから一品選べるスタイル。ワインはすべて国産。ソムリエが日本全国を回って集めた話題のワイン70種以上を取り揃えている。グラス700円より、ボトル2,800円より。

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