Dentalism34号
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Dentalism 34 SPRING 201914 1992年に韓国・ファソン市で創業したバテック社は、2006年に韓国国内の証券市場のKOSDAQに上場した。それ以降、海外向けにもレントゲン機器の販売の場を広げ、現在は世界17ヶ国に海外法人、93カ国にビジネスパートナーを持ち、世界中の7万2000カ所以上の歯科診療所でバテック社のX線装置が日々の診断で活用されている。 また、X線画像技術を応用することで、歯科市場にとどまらず、医科、獣医科向けにも各カセッテ規格に対応するフラットパネル型X線検出器を開発・製造して世界市場に投入。欧米の厳しい品質基準をクリアする体制も整備し、世界的な総合医療機器メーカーにまで成長。2018年のレントゲン機器の販売台数はアジア1位、世界でも2位となり、韓国国内シェアは約8割を占めている(同社調べ)。 世界初の技術を生み出すなど革新的なレントゲン装置を開発するため、バテック社は5つのR&Dセンターを保有し、全従業員の30%がR&D部門に従事している。デジタルⅩ線装置の心臓部であるCMOS/TFT検出器やⅩ線発生器、取得した画像を再構成するソフトウェア、ユーザーが操作するビューワーなどの開発に加え、装置の機世界の歯科レントゲン市場をリードし続けるバテック社訪問レポート アジア圏で唯一、歯科レントゲン機器販売で世界トップ3に君臨し続けるメーカーがある。2005年、世界初のCT、パノラマ、セファロの一体型機器Picasso-Trio(ピカソ・トリオ)の開発を皮切りに技術革新を続け、世界93カ国に販売網を広げるバテック社の躍進の秘密に迫った。洗練されたデザインが特徴のバテック本社社屋。製造棟と研究棟に関連会社を含む敷地面積は、東京ドームが1個丸々入る約1万6500平方メートルを誇る。1.2.自動制御されたロボットが各組立セクションに必要な部品を自動供給。3.組立の最終工程では放射線専門スタッフが人骨を使い放射線・画像評価を行う。4.クリーンルーム内では、X線診断装置の心臓部であるセンサーのマイクロ単位での検査が行われる。5.歯科用CTが厳格な検査工程を経て世界中に出荷されていく。世界7万2000カ所の医院、歯科医院で活用。業界随一の技術革新を支えるR&D部門。12435

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