Dentalism29号
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広島大学医歯薬保健学研究科 副研究科長二川 浩樹注目の歯科医師インタビュー Star Dentist InterviewHirokiNikawa食べてむし歯や歯周病を予防する。口腔内の細菌からアプローチ。取材・文/長田英一 撮影/花田ケンイチ 広島大学医歯薬保健学研究科にて予防歯科の研究に取り組む傍ら、広島大学病院にて臨床も行う二川浩樹先生。2010年に、歯周病菌の毒素を不活性化させるL8020菌を発見。「食べてむし歯や歯周病を予防する」をコンセプトに、ヨーグルトやタブレットなど様々な商品を開発し注目を集めている。││どうして口腔環境の改善に、乳酸菌を注目するようになったのですか?二川 私が歯科医師になろうと思ったきっかけまで遡るのですが、姉が身体障害者でして、骨形成不全症で象牙質形成不全症も伴っていました。カリエスがエナメル質を過ぎたらすぐ歯髄を侵食してずっと歯が悪い状態でした。そういう姉を見ていて歯科医師になって歯の病気を治したいと思っていたんです。それで広島大学の歯学部に入って、日々臨床やデンチャープラークの研究をするようになりました。そんな中、障害者施設で歯科医検診もしていたのですが、障害者や介護が必要な人は日々の歯磨きが出来ずに歯の治療をしてもすぐにまたむし歯になってしまったり、健常者の場合には10年はもつブリッジを入れたは  9 Dentalism 29 WINTER 2017

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