Dentalism 27号
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23 Dentalism 27 SUMMER 2017 『アライン・テクノロジー・ジャパン』が60代以上男女400名を対象に行ったアンケート調査によると、シニア世代が自身のデンタルケアを省みた際に後悔をしている人が多いことがわかった。自身の体について、「変化してほしくなかったこと」や「失って後悔していること」を聞いたところ、歯と回答した人が61・3%。髪や体型をおさえて最も多い結果に。その理由として、「歯を失って食べ物がおいしくなくなったから」、「歯茎に物が挟まるようになった」、「硬いものが食べにくくなった」、「滑舌が悪くなった」などの回答が挙がった。 加齢による歯の衰えを感じた年齢については、平均で57・1失ってから後悔したものの1位は「歯」。歯並びと残存歯数の関係も明らかに。歳という結果に。また、現在残っている歯の本数について聞いたところ、歯並びが良い方だと回答した人の平均が21・9本、悪い方だと回答した人の平均が19・6本と、歯並びが良い人の方が歯の残存数が2本以上も多かった。 さらに、歯並びが良いと回答した人の中で歯周病の経験がある人は39・9%、歯並びが悪いと回答した人では53・9%という結果に。歯並びが悪いと歯が磨きづらく、汚れが溜まりやすくなるからだと考えられる。後悔しても時すでに遅しとならないよう、若年層にデンタルケアの重要性を伝えていかなければならない。 歯科技工の現場では、デジタル化の進展と補綴材料の進化に伴い、歯型のデジタルデータをもとに素材の塊から直接補綴物を削り出すワークフローが注目を集めている。そんな中、『ローランド ディー.ジー.』は新設子会社である『DGSHAPE(ディージーシェイプ)』の第一弾製品として、新開発の歯科用3Dプリンター「DWP-80S」と歯科用ミリングマシン「DWX-52DC」を発売した。 「DWP-80S」は、特殊プロジェクターから紫外線を照射し、専用の樹脂を硬化させることで「カスタムトレー」「ベースプレート」「フレームワーク」の製作が可能。独自開発のソフトウェアは最適な出力条件があらかじめ設定されており、3ステップで容易に造形できる。「DWX-52DC」は、補綴材料を自動交換する新開発のオートディスクチェンジャーを搭載し効率的な加工を実現。さらにはミリングバーの交換、切削屑の除去、刃先の冷却に必要なエアー量を切り替える機能など様々な自動機能を搭載。材料の取り換えや管理に関わる手間を減らし、生産性を向上することができる。 歯科技工では3Dデータは普及しているが、高精度の3Dプリンターはその高額な費用がネックとなっていた。しかし、「DWP-80S」は180万円と価格も抑えられており、導入しやすくなっている。歯科のデジタル化はますます進みそうだ。歯科技工所のデジタル化がますます進む!?デンチャー専用歯科用3Dプリンターが発売。DWP-80S 1,800,000円(税抜)DWX-52DC 3,980,000円(税抜)購入の問い合わせ/Ciメディカル CAD/CAM事業部076-259-1818製品の問い合わせ/ローランド ディー.ジー. コールセンター0120-806-23261.3%が“歯”と回答50代から歯の本数は右肩下がりに!■「変化して欲しくなかったこと」「失って後悔して いること」は何?■年代別1人あたりの歯の残存本数歯髪の毛体型口臭体臭その他当てはまるものはない厚生労働省「平成23年歯科疾患実態調査」を参照010代20代30代40代50代60代70代80代28.027.927.626.824.721.516.210.110203040506070(%)(本)5.8%7.5%10%10.8%43.3%60%61.3%※正常な永久歯の本数は28本 (親知らずを除く)

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